ワシ
◆鷲(わし)とは、タカ目タカ科に属する鳥のうち、オオワシ、オジロワシ、イヌワシ、ハクトウワシなど、比較的大き目のものを指す通称です。

タカ科にて、比較的大きいものをワシ、小さめのものをタカ(鷹)と呼びますが、明確な区別はなく、慣習に従って呼び分けているに過ぎません。
 
鷲の尾羽は矢羽根として最高のものとされます。
陸奥国の名産として、朝廷や伊勢神宮の遷宮の折などに、鷲の尾羽を献上したという記録が残っています。

鷲はその姿から鳥の王者とされ、信仰の対象にもなりました。
ローマ皇帝の紋章は双頭の鷲です。
のちにハプスブルク家によって、神聖ローマ帝国からオーストリア帝国へと受け継がれていきました。

ナチス・ドイツもそれにならい、軍服や建築物の随所に鷲の意匠を施しました。
ナポレオンやイギリス王室なども、鷲を紋章に取り入れています。

また、12世紀以前からセルビアの国旗には白い双頭の鷲が描かれています。
メキシコ国旗に描かれているワシは、「ウィツィロポチトリの予言鷲」と呼ばれます。

「蛇をくわえた鷲がサボテンの上にとまっている場所を見つけ、そこを都とせよ」という神託に従い、現在のメキシコシティに安住の地を見つけたという、アステカ族の神話にちなんだものです。

アメリカ合衆国はハクトウワシを、フィリピンはフィリピンワシを国鳥としています。

スポンサードリンク

HOME(みさきのイラスト素材)