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◆アザラシ(海豹)は、鰭脚類に含まれる海棲哺乳類のグループです。
アザラシ科、もしくはアザラシ科アザラシ亜科に分類されます。
北極圏から熱帯、南極まで幅広い海域に生息します。
日本近海では北海道を中心にゴマフアザラシ、ワモンアザラシ、ゼニガタアザラシ、クラカケアザラシ、アゴヒゲアザラシの |
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5種のアザラシが見られます。
北海道ではアイヌ語より「トッカリ」とも呼ばれています。
アザラシには体重50kgのワモンアザラシから、3700kgに及ぶミナミゾウアザラシまでおり、その体は変化に富みます。
体格については多くの種で雌雄にそれほど顕著な差はありませんが、ミナミゾウアザラシでは、オスの体重はメスの10倍になります。
逆にモンクアザラシやヒョウアザラシでは、メスのほうがオスより大きいです。
ゾウアザラシ属とズキンアザラシは、繁殖のディスプレイのため、鼻が特異な形をしています。
首は短く、四肢には5本指があり、指の間には水かきが付きヒレに変化しています。
アザラシの前ビレのうち、空気中に露出している部分は、ヒトの手首より先の部分にあたります。
体には、短い毛が隙間なく生えており毛皮として利用されてきました。
アザラシは優れた潜水能力をもつことで知られています。
キタゾウアザラシは1,500mまで潜水した記録があります。
鼻腔を閉じることができ、肺の中の空気をほとんどすべて吐き出すことで、高い水圧に耐えられるなど、潜水に適応した特徴をもちます。
かつて、アザラシはイタチとの共通祖先から分岐し、アシカはクマとの共通祖先から分岐し、収斂進化によって、類似した形態を獲得したとする2系統説が主流でしたが、近年は分子系統学的研究により、いずれもクマに近い共通の祖先をもつという、単系統説が主流になっています。 |
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