ひな人形
◆ひな人形は、宮中の殿上人の装束(平安装束)を模しています。

★ひな人形の種類
◎親王(男雛、女雛)はそれぞれ天皇、皇后をあらわします。

◎官女(三人官女)は宮中に仕える女官をあらわします、内1人のみお歯黒、眉無しです。
(既婚者を意味しますが、生涯独身の女官の場合には年長者という意味でしょう)。

◎五人囃子は能のお囃子を奏でる5人の楽人をあらわし、それぞれ「太鼓」「大鼓」「小鼓」「笛」「謡」です。
(能囃子の代わりに5人、又は7人の雅楽の楽人の場合もあります)
随身(ずいじん)の人形は、随臣右大臣と左大臣と同時に衛士(えじ)でもあります。
仕丁は従者をあらわし、通常3人1組です。

内裏雛や人形の配置に決まりごとはありません。
しかし、壇上の内裏雛は内裏の宮中の並び方を人形で模すことがあります。
中国の唐や日本では古来は「左」が上の位でした。

明治天皇の時代までは、左が高位というそのような伝統があったため天皇である帝は左に立ちました。
しかし明治の文明開化で日本も洋化し、その後に最初の即位式を挙げた大正天皇は西洋式に倣い右に立ちました。
それが以降から皇室の伝統になり、近代になってからは昭和天皇は何時も右に立ち香淳皇后が左に並びました。

それを真似て東京では、男雛を右(向かって左)に配置する家庭が多くなりました。
永い歴史のある京都を含む畿内や西日本では、旧くからの伝統を重んじ、現代でも男雛を向かって右に置く家庭が多いです。

社団法人日本人形協会では昭和天皇の即位以来、男雛を向かって左に置くのを「現代式」、右に置くのを「古式」としますが、どちらでも構わないとしています。

 

スポンサードリンク

HOME(みさきのイラスト素材)